#いいねしてくれた人に短歌を詠む 20221228-20221231

平凡をカレイドスコープでながめてぜんぶぜんぶキラキラにしちゃおう。
夢の中だけで立っているヒーローのとうめいな背を覚えていてね
秋の瀬に緑が赤に変われどもその逆はない道を歩いた
幸福に至るルートが見えずともヒトの温度を知っている赤
永劫の銀河に遍くひかりからたったひとつを選んで掴む
ストロベリークォーツの角がいびつでもぴたりとはまる枠があります
海辺から逃げて帰った日常に今のわたしは猫を探さぬ
赤い血とピンクの肉を見出している瞳を所有する身体
ゆるやかな上り坂ではそれなりにがんばったことに気付きにくいね
ラフランス、生クリームにヒーローをかけたパルフェをひとくち食べる
ルチル・イン・クオーツの針のようにただあなたを傷つけずに眠りたい
来年は曼珠沙華だけ選んでは撫でてゆくような風になりたい
バック・トゥ・ブラック 何色の絵の具を混ぜてそうなったのかはひみつ
宇宙とか山とか行かなくたっていい冒険できる関係になろう
くまのいる真下の雪は溶けなくて種の住処となったようです
なあ鳥だ、告げるあなたの瞳には星が映っていることでしょう
味方だし付き添いである旨を述べ近付くのなら果敢に飛ぼう
大海に黄色い鳥が突っ込んで無事に戻ったことを祝う日
きみが好き 印象派の絵を目にすると頭がオムレツになること以外
スーツでも袴でもジーンズだろうとわたしの目はあなたを見つけよう
口の中にあるものは真実だからきんいろのコンソメはおいしい
群青をトップスピードで駆け抜けたテンカウントが決める結末
イエローのトリリアントはどの面を下にしてもよいとのお達しです
その星は終わる前からよく光り地球にももう届いたようです
手を伸ばす 祭りのあとのさみしさからそろそろ出てもいいんだよって
形容詞のいらないただの星ふたつ 普遍は平凡とはまるで違う
裏切ると確信してる だからこそポークサンドを頼ませている
グリーンの物語から逃げてきて辿り着いたレッド・オア・ブラック
まんなかのハートも嘘も真っ赤だがりんごみたいにおいしくはない
あかあかと月光の言う真実をほんとうなんかにしたくなかった
「宇宙って終わるらしいね」「はじめからはじめるらしいね」「よい終末を!」
くっきりと見えるしキスもできるのに幻なんだと主張する影
それはどう音写できるの?火星人から発せられるあいさつだけど
虹色の羽したヒトの実在が正式に確認された学会
夕凪を感知する肌 そうなるように育った自分はわりと満点
窓際でクリームソーダを飲みながら夢を語った日の空の色
三回は鍵を締めたか確認し家を出た日に特有の空
ヒーローになるってこういうことだよと身体を烏に捧げた男
トパーズの瞳でもって見る空はいつもわずかに夕に傾く
ほんとうはないのかもねえ明確にあちらとこちらを定める線は
裏庭でフラットメイトが賭けたコイン ジャックポットで埋もれる芝生
刈りとる手 種を蒔く手 糸を刺し色を世界にもたらしてゆく手
銀幕のなかで無限を手に入れて家に帰れば有限のパン
定義とかいらないから愛をください、って泣いてくれたらあげられるのに
紫になれない、ならなくていい赤と青がありエンドロールもない
なりたくてなったわけじゃない月ですが花冠を照らすには足る
ほんとうを口にするときほんとうのことはなんにもわからない口
間違えぬ月夜に望んだ罰さえもコーヒーの熱が溶かしていった
落ちてくる雪を雪のままつかもうとするようなひとばかりが好きだ
右手にはなにも持たずに家を出た すべてが許される夜の終わり
見下ろしていたうなじはそのまま、だけどとっくのとうに追い越されてた
黒点を孕んだポピー割いた手を無謬と示す愛があります
これからね平凡なことを言うけれどバラは葉を持ち棘を持ちます
水源を同一とする川たちがふたたび交わることにしました
おさなさを飼い慣らしても﨟󠄀たけた月は剣を胸にしずめる
頼むから醒めない酔いをくださいと蝶に願っていた宵のこと
あの海は菫石よりなお青くつめたく夢に横たわってる

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