雲を裂き空飛ぶくじらが夢を見ることはたいがい正夢になる
シーソーをずっと揺らしてだけいたい それだけだとさみしいな そうかも
噛むと多分酸っぱいからまだ噛んでない山査子が泳いでいる口内
白線の内側と言うひとだって今朝はコーンスープを飲んでいる
あいまいの中にも愛があるけれどあいまいでないぼくらを愛す
それは幻ではない。空から降ったサファイアくらいにきちんとあるね。
「何」が好き、に因数分解不可能なあなたたちのことずっと好きだよ。
朝食のトマトにナイフを刺しながら、そう、昨晩は眠らなかった
ゆびさきのトロイメライはまっすぐでこわがることはひとつもないよ
灰色のおうさまの夢 雪が溶けていくみたいにほんとうの夢
「何よりも、月に向いてる。」そのわりに主系列星をあきらめないね。
あかいろが前よりおおく目に入るようになったね、ほら、ガーネット
冠を。とこしえに緑なるきみの戴く祝福となれ白金
窓を描く 窓があるから外が見え黒くゆたかな鳥が飛びます
センターで笑うあなたを輝かすLEDの一になりたい
喜劇とはうまれてこのかた兄であり弟に決してなれないことだ
願うこと、花の名前を知らなくていいけど花は踏まないでいて
クラックがあると仕立てはできないが窓辺に虹をこぼしています
大きさのちがうてのひらの間にも循環してゆく愛があります
液晶のなかにいるひとに差し伸べた手は無駄じゃない 朝がきれいだ
お互いに目隠ししてたら明後日もおいしいごはんを食べられたかな
アネモネによく似たあなたが笑う時ここにあるのが感情だろう
トゲならばぜんぶ抜いたしあんぜんに横たわって 夜がもうすぐそこ
さよならを言いのがしては赤い月ばかりのカレンダーを破った
曲線の漸近線を求めよ。ただし、光はすべて等値とみなす。
かんぜんな食卓を作りたくて、冬、テーブルクロスは円にしておく
ゼロ番に立つ 結果論でなくクリスマスの星として生まれた
みつばちのいない毛布にくるまってさめてゆく夜はいずれやさしい
とうめいなアクリルの板を無視せずに手を繋ごうとしているふたり
踊ろうか、砂糖が溶けるまでの晴れ舞台だから 一瞬は永遠
多元的寝所で王者たるひとの残り香を知る唯一のひと
コーヒーとラムで今夜を酌み交わしパラフィクションの彼方で会おう
平凡なグラニュー糖になりたくて日に当たっては日焼けしている
世界なら滅んじゃえ、きみが呼吸した酸素分子に気付かれぬよう
泡になるのにはナイフはいらなくて一目見てくれ いちにのさん、はい
お前になら噛まれてよかった。まっさらな肌にシャワーが染みてゆく日々
ユートピアには帰れない 帰ったら毎日星を食べるんでしょう?
失楽園 このふたりならこわくない のわりに汗をかいてる右手
ずいぶんと短くなった鉛筆を握り直した年の瀬がある
まっすぐに二重性(デュアリズム)を歩くキャラクターとリアルの間 鳥ははばたく
このぼくがきみの対蹠点でない人生ならば破り捨てるよ
新宿で燐寸一本配ってる きみの魂に火をつけるため
きみはぼくが「酔っているから」で許すほどやさしくないと知っているだろ
センキュー・フォー・オール・ラブレター ジャム瓶が毎度かんたんに開きますように
大丈夫!固まってるから歩いても!コンクリートに足跡がつく
まぼろしと呼ぶにはちょっと影があり今朝は卵を焼いていました
箱なんか開けなくていい。開けるまでわくわくしたよね。そのための箱。
冷凍のバナナをジュースにするように過ぎゆく時を忘れたくない
この振りを踊るのがこのわたしだと、任じるために星はいらない
誰ももう覚えていない風が吹きマーガレットを揺らしています
独力でたどりつけない朝があり小指がひとつ必要でした
ぴかぴかの光あれ 影の王が言いそのようにある創世神話
やさしさを期待しないでいたかった 春の雨など望んでなかった
オメラスの外れで人を待っている 花に水をやるのを忘れてた
昨夜降った流星のように見つめたら案外真理は近いのかもね
天命(ミッション)に歩くことは孤独ではない 轍で見えなくなってゆく路面
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