les croyances - 9/9

(一八四八年、パリ、あるいは)

一本道を歩いた果てに、信仰者が見つけたのは、見慣れていて、だが目新しいものだった。
「遅かったな、飲み過ぎたのか?」
「まあな、そんなところだ」
だろうと思った、かつての首領はそう言って、信仰者の手を取ろうとしたら、それより先に手を握られた。
信仰者は横に立つ首領へ得意気に笑いかける。
「今度くらいは」
「許してやろう」
首領もまた、微笑でもって彼に応えた。
「みんなが待ってる」
彼らの眼前には、さて。

色男がふたりを呼ぶのが聞こえる。詩人は彼らを迎えるための言葉を探している。騒乱児は大きく手を振り、職人はここでも手作業に励んでいる。不運な男は病弱な彼の方へ走っていこうとしたら転んだ。

指導者の示すは、光差すバリケードの彼方。

「行こうか」
ふたりは仲間の待つ場所へ、進みはじめた。

この世界を歩み去ることが出来るのは、僕らが未来ある世界を信じるからだ。

La fin.

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